鍼灸マッサージとは

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鍼灸マッサージとは

鍼灸マッサージは6世紀頃には仏教等とともに日本に伝えられており、明治政府が富国強兵政策の下で西洋医学を中心にすえるまでは日本の医療の一翼を担ってきました。 現在ではアジアのみならず世界各地で普及しており、1997年NIH(アメリカ国立衛生研究所)の推奨する治療法として更に検証が進められています。 世界保健機構(WHO)でもその有効性を認め 鍼灸治療の適応疾患を起草しています。 世界的にみても鍼灸マッサージは補完代替医療(いわばもう一つの医療)の代表格になっており、西洋医学の不十分な点を補い、安価安全な点など医療のあり方を大きく見直すものとなっています。

鍼灸の考え方

気候、季節、飲食の不摂生、肉体的精神的なストレス、外傷等が人体に影響を及ぼし経絡の異常をきたし気血や臓腑に異常が出てくるのが疾病という考え方でありその治療は、体表を鍼や灸等で刺激しその反射で自律神経や内臓を調整し自然治癒力の活性化を計るというものであります。

日本の鍼灸の特徴

日本人の体質に合うように極めて細い針で、繊細な手技を無痛で施すことです。灸も半米粒大程度の小さなものや、直接皮膚を焼かない間接灸を用います。疾病の治療のみならず、健康増進、予防、体質改善などの点も脚光を浴びています。 現在、鍼灸按摩マッサージは国家試験に合格した者しか業として行ってはならないと法律に定められています。

はり・きゅう・マッサージの免許

業務としてはり治療、きゅう治療、あん摩マッサージ指圧治療をするためには、国が認めた「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」の免許が必要です。
「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」(昭和二十二年法律第二百十七号)第一条。また、同法第十二条により、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の免許を有する者でなければこれを行ってはならない、無免許で業としてこれらの行為を行ったものは、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律第十三条の五により処罰の対象になります。

はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧師の免許は、高等学校卒業後、鍼灸専門学校・鍼灸大学・鍼灸短期大学等の教育機関等で解剖学、生理学、病理学、リハビリテーション医学といった基礎医学や東洋医学専門科目を3年以上履修し卒業試験に合格した後、さらに国家試験に合格しなければ、取得出来ません。ベースとして現代医学をしっかり学び、更に東洋医学の専門を学ぶシステムになっています。

最近、カイロプラクティックや整体といった施術所が多くみられますが、これらは認められた医療機関ではありません。ほとんどが、医療とは関係のない、無免許・無免許者が行う素人療法です。またカイロプラクティック学院や整体学校などについては、国や県が認めた学校や養成機関はありません。ですから、これらの国家試験、国家資格(免許)なども、実際には存在しませんのでご注意下さい。 当会会員は皆、国家資格の有免許者です。会員一覧で安心できる治療院をお探し下さい。

鍼灸療法の効果

鍼灸療法は肩こり,腰痛、神経痛、関節炎ぐらいにしか効果が無いように思われがちですが、その他の病気にも効果があります。WHO(世界保健機関)は、鍼灸療法の有効性を認めた病気を、下記のように挙げています。

  • 神経系
    神経痛、神経麻痺、痙攣、脳卒中後遺症、自律神経失調症、頭痛、めまい、不眠、神経症、 ノイローゼ、ヒステリー
  • 運動器系
    関節炎、リウマチ、頚肩腕症候群、頚椎捻挫後遺症、五十肩、腱鞘炎、腰痛、 外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
  • 循環器系
    心臓神経症、動脈硬化症、高血圧低血圧症、動悸、息切れ
  • 呼吸器系
    気管支炎、喘息、風邪および予防
  • 消化器系
    胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)、胆嚢炎、肝機能障害、肝炎、 胃十二指腸潰瘍、痔疾
  • 代謝内分秘系
    バセドウ氏病、糖尿病、痛風、脚気、貧血
  • 生殖、泌尿器系
    膀胱炎、尿道炎、性機能障害、尿閉、腎炎、前立腺肥大、陰萎
  • 婦人科系
    更年期障害、乳腺炎、白帯下、生理痛、月経不順、冷え性、血の道、不妊
  • 耳鼻咽喉科系
    中耳炎、耳鳴、難聴、メニエル氏病、鼻出血、鼻炎、ちくのう、咽喉頭炎、へんとう炎
  • 眼科系
    眼精疲労、仮性近視、結膜炎、疲れ目、かすみ目、ものもらい
  • 小児科系
    小児神経症、小児喘息、アレルギー性湿疹、耳下腺炎、夜尿症、虚弱体質の改善
  • 鍼灸の健康保険の適用が認められる疾患
    神経痛、リウマチ、頚肩腕症候群、五十肩、腰痛症、頚椎捻挫後遺症、慢性的な疼痛を主症とするもの
  • マッサージの健康保険の適用が認められる疾患
    筋麻痺、関節拘縮、筋委縮、著しい筋力低下